影響力の武器

権威とは、服従させる力である

影響力の武器

権威・・・あなたも権威を纏い、使いこなせる。

権威とは、服従させる力である。

私たちは、この世に生まれて以来、適切な権威に従うことが正しいことであり、それに従わないことは間違いであると教育されてきた。

本書では、その権威に服従した実験結果を多数紹介しているが、結論的には、人は、権威に盲目的に服従してしまう。と、されている。

権威に従う理由は、多くの「利」、「賞」を得ることが出来るから。

先生と呼ばれる人たちの決断、指示、命令に従うことで、評価される、判断されるという構造に権威の前では、思考をせずに反応している。

ビジネスにおいても、例外ではない。

先生にあたる「社長」、「経営者」、「オーナー」。

これらの権威者に従うことで、組織内での評価や判断が下される構造は、変わることがない。

この状態は、服従せざるを得ない環境ではあるが、万が一、彼らが正しくない場合には、従うか否か。

組織的な・・・悪例が絶たない理由がここにある。

しかも、この権威に対する反応は、不確かな権威でも反応してしまうという結果さえある。

世の中には、あなたの知らない学会、協会、社団、財団など権威を纏う組織が数多く存在する。

最もらしい名称、歴史、沿革、意志が明示されている時、その名称に、無意識に承伏してしまう。

職名も然り、社長、理事、役員などの名称は権威として本人の評価軸となっている。

本書には、権威を纏うための3つの道具が紹介されている。

  1. 肩書
  2. 服装
  3. 装飾品

何かの職業?が思い浮かばないだろうか・・・

「詐欺師」。

本来、詐欺師は、職業ではない。

詐欺行為を生業とする犯罪者である。

しかし、権威という影響力を最大限に活用している

という点においては、認めざるを得ない。

前述の組織名、職名も肩書に含まれる。

服装、装飾品は、自身の状況と状態を表現する。

仕立てのいいスーツは、それなりの職業と地位を。

制服は、組織に所属していることを。

装飾品は、本人を更に演出する道具として機能する。

仮に、あなたが詐欺師になるとしよう。

注意すべきことがある。

それは、装う階層と騙す階層が同一の場合には、細部でメッキが剥がれることがあるということ。

階層には、暗黙知もあり、コトバのコードも存在する。

そして、権威を使うには、ベールで覆い隠されている【あること】に気をつけるように説いている。

その【あること】とは、誠実さ。

誠実さは、見せかけることが出来る。

本書では、「ウラのある誠実さ」と表現。

少しのデメリットを伝えて、自身の誠実さを演出する。

誠実さの証、これを提示しているか否か。

その証とは、これまでの経緯を裏付けるための利害関係者ではない人の評価や感想となる。

ビジネスで考えてみる。

事業を行う我々は、プロフェッショナルである。(レベルや、実績・経験の差はある)

プロフェッショナルという権威は、示しているか。(法人・個人とも)

A:肩書 

免許・資格・賞・実績・評価・プロフィールなど

B:服装

店舗・事務所・ホームページ・パンフレットなど

C:宝飾品

名刺・封筒・パッケージなど

誠実さは、何を持って伝えるべきか。

事業のコンセプトコピー、ポリシー、ミッション等自身のメッセージ。

これらが整えられて、【権威】を纏えることとなる。

賢明な方は、既にお気づきのはず。

この「権威」の条件やプロセスは、ブランディングと相似している。

次回、【希少性】。

この原理により翻弄される大勢が存在する。

大勢を動かすことの出来る力とも言える。

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