MANAGEMENT 基本と原則
目標は、実行に移さなければ目標ではない。
目標を検討するのは、知識を得るためではなく行動するためである。
と、各分野の目標を説いた後のまとめの言葉である。
目標を設定する分野として、先ず第一に、マーケティングの目標において、集中する分野、市場地位(ポジショニング)の目標を定めることを示した。
その後、目標として
- イノベーションの目標
製品・サービス、顧客行動や価値観、そして、市場に届けるための目標を。 - 経営資源の目標
物的資源、人的資源、資金 - 生産性の目標
生産性の向上こそ、マネジメントの重要な仕事であるとしている。 - 社会的責任の目標
社会との関係を戦略に組み込むことの重要性を伝えている。
この中で、特に人材と資金の確保には、マーケティングの考えた方が必要であるとしている。
魅力ある必要な人材を確保するためには。
資金投入する魅力的な組織か否か。
中小企業経営においては、ややもすると目の前の売上と利益のみを追いかけるだけにとどまることが多い。
人材確保は、重要な経営課題であり、業種によっては、求人費用は広告費を超える。
又、資金確保においても、魅力ある事業であるか否か、市場性、成長性、安全性を常に問われる。
大企業を判断する項目も、中小企業を判断する項目も既に大きく変わらない。
つまり、目標は売上・利益だけでは、顧客を満足させることも組織内の人材を満足させることも、利害関係者を満足させるということも出来ない。
顧客視点に加えて、人材視点、市場視点が不可欠である。
中小企業は、どれだけ利益を生み出せるだろうか。
利益を得るためにマーケティングを行う。
利益を元に、イノベーションを行う。
利益が、人材を確保し育成する。
利益還元が、市場評価につながる。
つまり、利益を得るためには、各分野が連携していけるそれぞれの目標が必要だということに尽きる。
そのために、実行に移す必要がある。
至極当然であるものの、日常業務に忙殺された日々に埋没しているのも事実。
再度、目標を考え直す時間を捻出し、経営と向き合い、マーケティングはじめ各目標に対する課題を抽出し、取り組む体制を整備しなければならない。
中小企業が目標を定める前に実行することは、目標を定めるためのデータや事実を整理すること、時間を捻出するという行動が、はじめの一歩になる。