ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

14.天才をあてにするな。

組織の目的は、凡人をして非凡なことを行わせることにある。

組織運営の4つの基準を示している。

  1. 組織の焦点は、成果に合わせる。
  2. 組織の焦点は、問題ではなく機会に合わせる。
  3. 人事に関する意思決定は、組織の価値観と信条による。
  4. 人事の決定には、真摯さが唯一絶対条件である。

徹底的に成果を上げることを目的の中心に置き、そのために組織が機能しなければならないと説く。

聞けば、当たり前のことであるが、運営を維持するとなると、いくつもの壁に当たっていることに気づく。

成果主義を徹する際に、年齢を重ねて組織に貢献した人材をどう取り扱えばいいのか。

問題を解決すること、そのものを機会と捉えてよりよい組織改善に導くにはどうすればいいか。

組織の価値観と信条が掲げられているものの運営に歪みはないか。

真摯さの定義とは何で、どのような決定や判断が求められるのか。

これらの基準は、倫理的且つ道徳的な側面と隣り合い、判断や決定した内容が曇る場合もあり得る。

結論は語られておらず、つまりは組織としての理想形であり目標とも言える。

私たち中小企業は、多くの人材を抱えていない。
傑出した優秀な人材を獲得することもままならない。

凡人をして非凡を目指す以外ない。

しかし、ここで掲げられている4つの基準に少しでも近づくことが出来たら・・・成果は変わる。

徹底される成果主義、機会を捉える機敏さ、チームワークが形成される。

これらの意思や判断・決定は、全て経営者次第。

組織内の軋轢や感情的判断(義理・人情優先)が機能している場合も、ないとは言えない。

つまり、
これらの基準に組織を適合させる時、経営者自身の襟を正すという覚悟が求められる。

そして、各人が自らの仕事ぶりをマネジメントするという自己管理能力も求められる。

成果に一丸となって向かう組織を形成するためには、相当の意思と相応の努力及び相互の協力がなければならない。

これらが全て機能する時、マシンの如き精密さと精度、確度を備えた組織が、成果に向かう。

私たち中小企業は、理想を理想とせずに、肝に銘じ組織運営の礎を築く努力を続けたい。

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