ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

9.組織構造のイノベーション

MANAGEMENT 基本と原則

今日われわれの社会は、企業社会というより、多元社会である。

そして、成長部門は、サービス部門である。

と、本書が上梓された2001年当時にこう語り、その後の社会にあっては、公的機関と企業という社会構図ではなく、第三セクター、NPO法人含め、ありとあらゆる機関が存在する、正に多元社会となった。

本章のタイトルは、公的機関の成果とあるが、内容は、それだけにとどまっていない。

サービス機関は、間接費でまかなわれているとし、そのマネジメントを行う上での、意義と方法論を説いている。

企業のサービス部門は、企業内間接費でまかなわれ、公的機関は、社会的間接費による。

そのことが何を招いているか。

サービス部門における彼らの行動指標は【予算】であると喝破する。

予算ありきでの行動と性質は、彼らの業績と成果を変えてしまう。

故に、公的機関はじめ企業内サービス部門の効率化や貢献度は曖昧となり、全体最適化の足枷という評価にならざるを得ない。

本書では、必要とされるのは、偉大な人物ではなく仕組みである。

と言い切り、組織構造における間接部門のマネジメントの重要性を語っている。

私たち中小企業においては、部署区分としての間接部門(経理や総務、顧客窓口等)は存在するもののそのほとんどが兼務である。

間接部門同士が兼務を行う日常が、効率化や貢献度を見えにくくしているとも言えるものの、この組織形態は中小企業ならではと言える。

このような状況下を整理する方法として、公的機関(行政)では、業務管理表や職務管理表という組織体系図により、担当業務と担当者を明記している。

この業務と職務は、業務は作業内容が明記され、職務として管理者職位並びに管理内容が明記される。

つまり、間接部門の組織における機能と役割を明記する組織体系図となっており、更に、各部門やセクションにおいて細分化されることにより、より明確化するというものである。

このような管理方法は、他にもあると思われるが、いづれにしても、中小企業の間接部門の効率化や貢献度を明確にする上において、各人の機能と役割を明示することで組織を仕組化している。

本書においては、間接部門の管理手法として、

  1. 明確な目標
  2. 優先順位
  3. 成果の尺度
  4. 成果の監査
  5. 成果の自己管理

という項目を掲げており、上記の機能と役割に加えることで間接部門の効率化と貢献度を明らかにすることが出来る。

マーケティングは、マネジメントが支えている。

そのマネジメントは、組織的に構造的に仕組みで稼働していなければ機能しない。

本章で学ぶべきは、公的機関の云々ではなく、間接部門の管理による、組織構造のイノベーションである。

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