ほとんどの書籍が、大企業・中堅企業のマネジメントが語られているが、ここでは小企業のマネジメントにも触れている。
小企業のマネジメントは、大企業の部署であり、中堅企業の部門とも言い換えられる。
小企業は、戦略を必要とし、際立った存在となるために戦略を持たなければならない。
と説く。
更に、ニッチを見つけなければならないとしている。
小企業は、問題中心であり、機会中心でなないことから、問題に追われて日々を送る・・・
耳が痛い一言である。
だからこそ、小企業の多くが成功できない。と、言い切っている。
小企業は、込み入った手続きや手法がない分、大企業よりも、高度なマネジメントが求められるとあり、最終的には、【トップマネジメントの役割を組織化】することが必要だとしている。
組織化と言われても、私たち小企業には余剰な人員もなければ余分な労力もない。
故に、組織化を分業化として、更に兼務化を組み合わせることで対応する以外にはないし、実際の小企業のほとんどが既にこのような状況にある。
しかし、それは前述されているように、問題中心の分業構造であり機会を捉えるための構造に変換が必要だと思われる。
例えば、経理部門は伝票処理や入力業務に追われる。
これは、問題中心の作業である。
これを、経営データや分析のための業務とすることで入力業務の内容も自動化も、違う観点での作業に変わる。
新しいものは、常に小さなものから始まる。
大企業も小さな事業を理解する必要も説いている。
本項では、企業規模のマネジメントが記述されているが結果的には、最適規模の尺度として、マネジメントの限界が企業規模と関連するとされ、地域社会とのバランスも重要とされている。
小企業としては、市場・商圏規模があることから、地域社会における存在シェアも勘案することで、自社の適正規模は漠然と理解している。
しかし、企業成長や収益拡大するタイミングにおいて、効率化や組織化という問題から、規模拡張を迫られる。
その際には、問題中心ではなく、機会中心としてマネジメント戦略を再構築する必要があると思われる。
小企業こそ、戦略が必要であることを、マネジメント戦略の観点から、唯一指摘されている。
昨今のオンライン化、DX化などの欠片もない時代に既にこのことが示唆されている。
小企業のマネジメント戦略を基盤として、マーケティング戦略を機能させることが出来れば今後も、小企業は継続成長し、進化する。