最後の章では、思考を整理する上でのパターンが紹介されている。
- 現実は2つある
物理的現実と知的現実 - 既知と未知
更に、挑戦として考えることがある - 拡散と収斂
思考は拡がる傾向とまとまりに整理する要は、現実を踏まえて、考えることに挑戦し、拡げるだけでなく、まとめなさい。
と、いうこと。
注意すべき点として、テレビの台頭を例にして(初版1986年当時という状況)、強力な映像による次元が出現して、思考に大きな影響を与えていると警鐘を鳴らし、最終項では、コンピューターを例示し業務に影響を及ぼすことを危惧している。
文中には、コンピューターがあらわれて、これからの人間はどう変化して行くであろうか。
それを洞察するのは人間でなくてはならない。
これこそまさに創造的思考である。として、振り回されることにないようにと促している。
ビジネスは、思考・アイデアの結集だ。
思いつきが、具体化し新しいビジネスを生む。
思いつきという言葉で表現されるアイデアは、多くのインプット、度重なる経験、これまでの実績、そして、今後の予想や予測を踏まえて、創造されている。
本書で学ぶべきは、考え続けることが前進し発展するということであると思われる。
どのような業種・業態であれ、立場や職種であれ、ビジネスは現場が重なり合い、繋がりあっている。
より効率的に、より生産的に。
このことが、ビジネス運営の根幹とも言える。
思考を整理することは、ビジネスが整理できることであり、新しい何かを創造する入口である。
グライダーではなく、自分で飛べる自立して考える。
アイデアを生む際には、条件や環境も必要。
そして、情報を高次化し、純化させて昇華していく。
書く、しゃべる・話すというプロセスを経ることで、具体化が進んでいく。
思考・アイデアが萌芽する条件や方法、育成方法、そして整理して、具現化する。
現実には、思考やアイデアに迷うことは多い。
焦燥感にかられることもあれば、苛立ちも覚える。
しかし、本書は全てを包み込んだ上で、思考を整理する道を示している。
今後、思考の道に迷うことは必ずある。
その時に、戻れる貴重な一冊と出会えたことに感謝。
思考し続ける限り、ビジネスは続くと再認識。