コトラーのマーケティング・コンセプト
すべては変化する_
この世で唯一変化しないのは、このことだけである。
と、企業の変化をテーマとしている。
ノキアやヒューレット・パッカードの名前を出して、創業時の事業は撤退していることを伝えている。
同じ事業を続けていては、やがて倒産する。
自分自身さえ餌食にしなければならないとしている。
有名な経営者であるジャック・ウェルチ(GE)が行った言葉、【DYB】。
Destroy your business、自分でぶっ壊せということ。
脅威とするか、好機とするか。
市場に揺さぶりをかけるか、揺さぶりに耐えられないか。
変化が大事なのは、企業経営をやっていれば百も承知であり、いつの時代も言われること。
中小企業経営においては、変化は一大事。
資金は限られている、労力(人)も限られている、しかも優秀な人材は多くない。
人脈やコネが使えるような時代でもない・・・。
ここでは書かれていないが、個人的にあえて言うなら【情報収集】が最も重要。
どう変化するのか、何をやればいいのか、どの優先順位でやるか等、これらの判断を下す際に、【情報の精度と確度】が低ければ間違ってしまう。
だからこそ、日ごろからの情報収集や取捨選択が必要になる。
どんな時代になっても、ビジネスは続き、売り手と買い手は存在する。
トレンドもブームもあれば、ヒット商品も生まれてくる。
その時に、なぜトレンドなのか、なぜ売れているのか、という情報や自身の検証から、次のビジネスにつなげていくことで、新たなチャンスが生まれてくる。
例えば、今であれば【オンライン】。
会議も、展示会も、商談も・・・オンラインになる。
新しい「インフラ」だと認識する必要があり、それに対応しなければいけない。
そして、ここにチャンスが必ず潜んでいる。
自社のビジネスについて、新しく考える際には、足元から。
RBV(リソース・ベースド・ビュー)という考え方を踏まえ、新しい波や流れに適合させていく・・・。
時代の過渡期では、事業廃止や撤退もやむを得ない場合もあるものの、切迫した状況以外で、全く別事業に参入することや、運と勘に任せて大きく舵を切ることよりも、先ずは足元の経営資源を整理することから。
この変化というテーマの中で、コトラー先生は解決策の一つとして、【インターナル・マーケティング】という言葉を使っている。
これは、社内に向けたマーケティングという意味であり、変化をするのだから、社内統制するために必要だと。
ビジョンやミッションや売上や利益のシミュレーション等。
より具体的であり、実現的な目標を掲げることで、社内が一丸となる雰囲気と体制を構築することが出来れば、変化に進めるとしている。
「変化を糧にする組織」という言葉で表現されていて、
それには、やはり常々の環境や状況を整理しておくことが必要だと思う。