コトラーのマーケティング・コンセプト

B2Cマーケッターは、B2Bから多くを学べる

コトラーのマーケティング・コンセプト

 B2Cマーケッターは、B2Bから多くを学べる。

 近代的なマーケティング・コンセプトのほとんどが、B2Cの領域で誕生した。

と書かれている。

しかしながら、マーケティング活動の大半は、企業を対象としたB2Bマーケティングである。
と言い、B2Bマーケティングの重要性を伝えてくれる。

その理由として、B2Bは以前から個々の顧客を重視してきたが、B2Cもしだいにワントゥワン的発想に傾きつつあるとして、学ぶべきところが多いとしている。

このころ(2003年)は、B2Cマーケティングは、主にマスマーケティングが主流であり、第一次インターネットブームが世界中で起こり、IT企業という言葉が出来た。

国内では、インターネット通販では、楽天市場が台頭していたころであり、中小企業にとっては、売り方について変化せざるを得ないとなってきた時期と重なる。

ビジネス書も好調で、ダイレクトレスポンスマーケティングが一世を風靡し、もてはやされていたのも、この頃。

しかし、中小企業でマーケティングが必要だと思っていたところは多くなかった。(地方都市では、特に)

更に、書かれている通り、「個々の顧客」として既存顧客という概念もほぼなかった。

既存顧客は、常連、上得意客のことを指し、顧客を区分して考えるという概念は、B2Cでは、ノウハウとしても伝えられてこなかった。

ところが、B2Bでは当たり前。

取引先について、取引高や信用(与信)、規模や取引年数で区分して取引先毎に対応することは、当然だった。

だから、コトラー先生はB2Bから学べると言い切った。

更に、B2B最大の推進力は、セールスフォースであり、その重要性は言うまでもないとしている。

担当者が、その取引先の内部を詳細に知っているか否かで、成果が異なるという構図は、今では、B2Cでも当たり前。(女性が決裁権者になったのも、このころかも)

そして、ウェブベースの取引の拡大が、価格差を明確にする、と現在を見据えた一文が書かれていた。

加えて、

  • 今後、アカウントマネジメントシステムがさらに発展する
  • B2B企業は、低コストコミュニケーションチャネルへの

切り替えとなる

まるで、将来を予見するような一文が並ぶ。

では、現代ではどうだろう?

B2Bマーケティングは、コロナ禍で、「リモート営業」として再スタート。

特需をうたうところ、新しいノウハウ・・・新たなB2Bマーケティングの創成期。

価格差、機能差、利便性・・・それだけ比べられてしまえば、中小企業に勝ち目はない。

しかし、リモートだから出来る独自性や機能性もあるはず。

これからのB2Bマーケティングからも、学ぶべき点は多い。

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