ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

2.企業とは何か

MANAGEMENT 基本と原則

市場をつくるのは、神や自然や経済的な力ではなく企業である。

として、「企業とは何か」から始まっている。

その答えについては、明確に書かれていないことから、本文から自己解釈すると、「企業とは利益である」となる。

企業は、高い利益をあげて、初めて社会貢献を果たすとあり、その利潤動機については、何の意味もなく、利潤動機が利益に対して誤解と敵意を生んでいるとしている。

企業が利益であれば、その動機が何であれ結果が全て。

その結果が、社会貢献していれば企業であるということ。

つまり、利益を生み出せなければ企業ではない。

そこで、かの名言が記される。

企業の目的は、「顧客を創造すること」である。

つまり、利益は顧客からしか生まれないということでもある。

逆説的に、こうも記されている。

企業とは何かを決めるのは顧客である。

そして、企業の基本的機能を2つだけに限定している。

  1. マーケティング
  2. イノベーション

本書のタイトルは、「マネジメント」基本と原則である。

ところが、冒頭から語られているのは、何よりもマーケティング。

企業は利益であり、利益はマーケティングから生み出されるとしている。

核心として、「真のマーケティングは、顧客からスタートする」とし、顧客の現実、欲求、価値を見極め、何を売りたいかではなく、何を買いたいかという徹底した顧客思考を促している。

加えて、マーケティングと販売は逆であるとし、

マーケティングの理想は、販売を不要にすることであると、けだし名言を記している。

更に、企業の成功するための機能として、イノベーションを掲げている。

イノベーションは、再定義されており、「新しい満足」と表現され、発明ではなく、技術でもなく、経済的イノベーションが不可欠と説く。

企業は、より大きくなる必要はないが、よりよくならなければならないとし、そのためには、より大きな利益を生み出す能力をもたらすことが必要であり、それが、イノベーションであるとしている。

そのための生産性についても、知識・時間・組み合わせ・限界・バランスについてを図ることにより、イノベーションがもたらされるとしている。

利益とは、原因ではなく結果である。

言い換えれば、企業とは結果である。

マーケティング、イノベーションによって、さらなる生産性向上が結果をもたらし、企業をつくる。

残業より、副業。前のページ

You Tube最新情報、視聴のヒミツ次のページ

関連記事

  1. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    6.市場地位

    MANAGEMENT 基本と原則市場において、目指すべき地位は、最大…

  2. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    16.コミュニケーションが成立するには、経験の共有が不可欠である。

    この項目では、マネジメントの技能として、コミュニケーションについて語…

  3. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    4.われわれの事業は何になるか

    MANAGEMENT 基本と原則人口構造だけが未来に関する唯一の予…

  4. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    22.多角化は、万能ではない。

    成功する条件は、市場、技術、価値観の一致である。事業拡大の方…

  5. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    18.経営科学は、大きな貢献を果たしうる道具である。

    経営科学は、大きな貢献を果たしうる道具である。計算と分析の道具だが、…

  6. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    12.マネジメントは、企業の基礎資源である。

    マネジメントは、企業の基礎資源である。マネジメントがいかにマネジメン…

最近の記事

アーカイブ

  1. アイデアのつくり方

    04.アイデアをつくるための資料集めの過程。
  2. 経済は感情で動く

    ゲーム理論、判断するのは感情か理性か
  3. コトラーのマーケティング・コンセプト

    経験マーケティングと財務マーケティング
  4. ビジネス

    ビジネスの突破口を見つける方法
  5. マーケティング

    フルファネル的アプローチ
PAGE TOP