MANAGEMENT 基本と原則
必要なものは、長期計画ではなく戦略計画である。
戦略計画とは、思考、分析、想像、判断を適用することである。
と、事業目標の最後の項は、戦略計画が必要であると説いている。
最善の戦略計画さえ、仕事として具体化しなければ、よき意図にすぎない。
として、実践、実行の重要性を指摘する。
つまり、ここで言う戦略計画は、目標へ向かう設計図であり、実行のためのロードマップだと言える。
私たちは、経営の未来が予測できないものの、目標へ向かう必要がある。
日々、リスクが発生し、決断を迫られる中で何を行い、何を行わないか、その判断と行動が、何をもたらすのかと常に事象は関連していく。
戦略計画と呼んでいるのは、目標に向かう業務システムであり、フローであり、組織の役割と機能が明確化されていなければ稼働しないと言える。
より端的に言うならば、目標に向かう業務全般が、戦略計画であり、そのための組織であり、そのための人材であり、システムとなる。
私たちのような小さな会社、中小企業も、当然ながら目標を掲げる。
それに向かう努力も工夫も行い、計画を立て奮起する。
ところが、年度末に振り返ることは、ほとんど行われることがない。
それは、目標未達という大きな壁が立ちはだかり、それを超えられなかったという現実が突きつけられているからである。
目標を達成していた場合には、次なる目標を掲げて進むために達成した目標の成功要因やプロセスを確認する理由を見つけない。
自ら記していると、漫然と経過した事実のみが横たわっており、妥協と打算による、これまでの結果だけが残されている。
今後はどうするべきなのか、どう進むべきなのかと問う時に、目標に向かうための、具体的に実行する設計図となる戦略計画を思考し、分析し、想像し、判断すべきだとわかる。
これまでの数字(売上・利益など)の目標数字を掲げることが、集中する目標であり、将来のためのイノベーションの目標を設定し、経営最適化を図る必要がある。
そのためには、お題目的売上数字を掲げるのではなく、事業全般の業務に対して、各部門が、各人が、目標に向かうための役割と機能を果たし、実践を続けなければならない。
そして、そのためにはマネジメント(管理)が不可欠である。
本書「マネジメント」その基本と原則というタイトル通りのことが記されている。