私はどうして販売外交に成功したか
人を納得させるには
以下のデールカーネギーの言葉は、今でも衝撃的であり、マーケティングにもセールスにも有効な内容。
「世の中で、人にあることをさせるように口説く方法は、たったひとつしかない。それは、その人が何となく自発的にそのことを実行したくなるように、上手に道案内してやることである」
この言葉を説明する事例が書かれています。
雑誌の予約購読を売る男の話。
その男は以前までは「買ってくれ」と伝えていたことを、「あなたのためだから」とすすめたところ大きな成果を得たというもの。
違いは、たった1点。
自分の都合で「買ってくれ」と言っていたことを、相手のための言葉に変えただけ。
このことは、当たり前のことであり、ビジネス書にありがちな話でもある。
しかし、私を含めて多くの人は、売上を上げよう、利益を得ようとする際に「いかに売るか」、「どうやって売るか」ばかりに執着してしまう。
その方法よりも、相手のことを考え、相手のために提案することこそ、受け入れられる。
ややもすると、忘れがちな本当に重要な内容であり事例。
更に、次の項では、このようなタイトルになる。
反対でなく質問せよ
大型契約では、成約率が上がらなかったベトガーは悩んでいたそう。
そのころ、アメリカの一流セールスマンの話にヒントを得る。
「押しつけがましい表現のみに走りすぎていた」
自分がその通りであったことを自覚し、これまでと違うアプローチを見出した。
それが、質問する技術。
相手の反対に対して、絶対に反抗する様子を見せない。
どこまでも質問を続ける。
と、いうもの。
この技術の内容については、詳しくは書かれていないが、ベトガー自身の事例が書かれている。
ある大型契約での話。
事前に質問を用意し(14項目)更に、2時間かけて順序を組みなおし、面会する時間まで研究した。つまり、用意周到に事前準備を行ったということ。
結果は・・・、質問し、相手を肯定し、最終的に契約。
大型契約での競合は、名だたる一流保険会社であり、旧知の仲や紹介されたセールスマンだったにも関わらず、ベトガーに決めた理由は?
相手の契約書のことを考えて、質問を用意し、提案したこと。
この項の最後に、契約者の言葉がある。
「ところで、君の会社はどこだったかね」
相手から信頼されるにあたり、会社名も間柄も重要であるには違いないが、どれだけ相手のことを考えて、提案することが重要かを教えてくれている。
きっと、この話は、これまで多くのマーケティングやセールスのノウハウに変換されている。
なぜなら、私もそうであるように、これを読んだあなたも、どこかで聞いたことがあるような話だから。
しかし、それを実際に活用していることは少ない。
この話を基に、マーケティングステップやセールスアプローチを考えてみたり、ウェブサイトの導線設計を変更することにも役立つと思われる。
使う使わないは、あなた次第。
私は、ウェブサイトのマーケティングステップを変更するにはどうすればいいか、考えてみたいと思う。