影響力の武器

希少性

影響力の武器

希少性、手に入りにくくなるとその機会がより貴重なものに思えてくる。

と、この希少性には、どれだけ多くの人が影響を受けたか、計り知れない。
(私は、相当の影響を受けている・・・)

数量限定、最終期限、最後の1個・・・。

これらの言葉は、多くのマーケティングやセールスの現場で長年使われてきていても、未だ色褪せることなく、使われ続けている。

希少性の影響力を多くの事例やデータで検証することは、最早必要のないことだと言える。

本書では、心理リアクタンスという自由が制限されることで、回復しようとする欲求が希少性という引き金を引くとしている。

そして、希少性は、私たちが弱い「簡便法の魅力」に直結していることで、破壊的な影響力を及ぼすと説明する。

手に入れるものが難しいものは、容易に手に入るものよりも、貴重であると判断するのは、自然なことであり正常な判断だと言える。

しかし、この判断基準を利用して、希少性は演出される。

更に、モノだけではなく【情報】までも希少性を帯びている。

「検閲」というような制限。

手に入れ難いという条件。

これらのことは、日常生活で頻繁に遭遇している。

あなたに何かしらの方法(DM,メール、SNS等)でオファーが届く。

「今回限り」で「●月●日まで」であり、更に、この案内を承諾することで、これまで【封印されてきた情報】を手に入れることが出来る。

しかも、更に、特典として・・・■■が無料で提供される。

希少性を存分に盛り込んだ、このような案内は誰しも目にしたことがあるだろう。

情報発信者が、見ず知らずであり、その商品もサービスも情報にも、価値がないものであればあなたは反応しないはず。

しかし、その情報発信者を信頼していたら。

商品・サービス、情報に価値があると認識したら。

あなたは、反応せずにはいられない。

そして更に、新たな制限されるとしたら・・・

この情報は、これまで会員のみで開示されたが二度と目に触れることはない。

希少性を高めるテクニックとして、

【新たな制限を設ける】

ことで、更に価値を高めることとなる。

加えて、残り●●名です。

と、カウントされていくとしたら・・・。

希少性の第二のテクニックである

【競争環境】

が、あなたの決断を焦らせ、希少性の価値に興奮をもたらすこととなる。

普段から目に触れる機会も多く、自らのビジネスでも活用する頻度が高い【希少性】。

あなたのビジネスで、意識的且つ効果的に活用出来ているか否か。

競合先も使っている、顧客は慣れている。

このような環境下においても、この【希少性】は破壊的な影響力を発揮するのだろうか?

答えは、YESである。

そもそも提供する商品・サービス、情報の顧客に対する価値が、原点である。

価値がないものを、希少性を利用して提供を試みても、顧客は反応しない。

価値ある商品・サービス、情報についてその価値を十分に説明できる、伝えられる準備がこの希少性の影響力を活用する前提条件と言える。

あなたのビジネスにおける商品・サービス、情報の価値を、顧客から求められる状態に仕上げた後に、数々の影響力で補強する。

次回、これまでに紹介した数々の【影響力】について俯瞰して、まとめることとする。

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