ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

24.マネジメントの正統性とパラダイムシフト

「個人の強みは社会のためになる」

これこそが、マネジメントの正統性の根拠としている。

個人は、組織のために。

組織は、社会のために。

マネジメントは、ノウハウでありテクニックであり、機能や役割は、大きな社会のパーツであると説いている。

マネジメントのパラダイムシフトとして、組織は、企業単体のものはなく、社会的機関として中心的機能を果たすべきと問題提起している。

本書の最後に、何らかの結論を意図したものではなく問題を提起するためのものであると書かれている。

つまり、回答は時代によって変わるということ。

20年以上も読み継がれる理由でもある。

本書の始まりを覚えているだろうか。

あまりにも有名で、多くの経営者が引用した言葉。

企業の目的の定義は一つしかない。

それは、顧客を創造することである。

この目的のために、事業とは、企業とは、組織とはマネージャーとは、マネジメントととは・・・。

多くが語られたものの、最終的に集約されるのはやはり、始まりの有名なフレーズに帰結する。

近年において、時代は大きく変わった。

テクノロジーの進化によるスマートフォン社会。

コロナウィルスによる、生活行動変化。

更に、世界の環境を唱えるSDGsという活動。

20年前に本書で説かれた内容のマネジメントが必要とされている。

しかも、それは大企業に限らず私たち中小企業も同等に、求められる時代と環境となった。

テクノロジーは、大企業からではなく、いつの間にか、ベンチャーと呼ばれる新興勢力からスタートアップし、社会にイノベーションをもたらす。

ムーブメントは、大衆の小さな活動や運動、言動から大きな渦となり、社会や企業を動かす時代。

顧客の創造は、常に私たちの隣にある。

複雑な社会構造と言われるものの、顧客の行動はシンプルであることに変わりない。

何を求められ、何を必要とされているか。顧客や市場の声に、常に耳を傾けるマネジメントを機能させる努力と工夫が必要である。

更に、顧客と共に社会を形成する一員として共感し行動する

これからも、マネジメントは進化するし、私たちが進化させなければならない。

〇〇の新常識。前のページ

中小企業のイノベーション戦略次のページ

関連記事

  1. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    1.マネジメント P.F.ドラッカー

    MANAGEMENT 基本と原則「変化」のときこそ、「基本」を確認し…

  2. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    4.われわれの事業は何になるか

    MANAGEMENT 基本と原則人口構造だけが未来に関する唯一の予…

  3. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    13.マネージャーとしての資質は、一つだけある。

    マネージャーとしての資質は、一つだけある。真摯さ、である。と結論づけ…

  4. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    23.成長は、自動的には起こらない

    不連続であり、ある段階で自らを変えなければならない。そして、成長には…

  5. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    18.経営科学は、大きな貢献を果たしうる道具である。

    経営科学は、大きな貢献を果たしうる道具である。計算と分析の道具だが、…

  6. ドラッカーのMANAGEMENT 基本と原則

    15.マネジメントの技能【意思決定】

    マネージャーは、それらの技能が何であり、いかに役立ち、何を要求するか…

最近の記事

アーカイブ

  1. 思考の整理学

    05.思考の整理とは、いかにうまく忘れるか
  2. コピーライティング

    ここだけの話。
  3. Video

    営業・販売不振対策、Do編
  4. コピーライティング

    彼(彼女)が、〇〇の理由
  5. マーケティング

    紹介依頼ツールの必要性
PAGE TOP