アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。
という一文が、あまりにも有名。
帯では、60分で読めるけれど、一生あなたを離さない本と、紹介されている。
確かにそうであり、私がコンサルタントとしてこの本を知ってから、何度となく読み返す本の一つ。
名著中の名著と言われる古典。初版1940年、日本語訳初版1988年。
2021年現在、原文初版から81年を過ぎてなお、読み継がれている100ページに満たない書籍。
薄い本ではあるものの内容は濃い。
ノウハウは、今でも十分に通用する。
有名マーケター、クリエイター、コンサルタントがバイブルと称する程の内容について、中小企業のマーケティング、経営に役立つ内容として届けてみたい。
序文は、アメリカの有名広告代理店会長からの賛辞から始まる。
この本で単純明快にまとめた手法に従い、アイデアづくりに取り組めば、あなたは自分の能力と素質の全てを最大限に生かせることになる。と、期待させてくれる一文。
本文に目次はなく、講義録的な文章として、それぞれの項目が語られている。
先ず、アイデアのつくり方について学ぶ前提として以下のように記されている。
どんな技術を習得する場合にも、学ぶべき大切なことは第一に原理であり、第二に方法である。
本文最初に、この原理2つが紹介されており、その一つが、あまりにも有名である。
アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。
本書の著者は、広告業界からアイデアを考察しているがここで語られているアイデアは、広告・プロモーション、商品、デザイン、コピー等、マーケティング全てに通底する考え方であり、ノウハウである。
私たち中小企業は、いつも何かを探している。新しいビジネスのアイデアやヒント、新しいノウハウ、新しいツールやテクニック・・・。
これらを見る時、何かと何かの組み合わせという観点で考えることで、原理が見えてくる。
なぜ、売れたのか。
なぜ、ウケているのか。
多くの【なぜ?】を因数分解することで、自分なりの新しい組み合わせ、すなわち【アイデアの種子】が生まれるものと思われる。
現在、Webサイトはじめ各SNSにおいて、様々なツールやテクニックが紹介されている。
自社に当てはめる時、単に真似ることから始めたとしても売れる、ウケるまでに、自分なりのアイデアについて検討し適応させなければならない。
真似たものを、自社オリジナルに進化させることもアイデアが必要になる。
つまり、時代が変わろうとも、ビジネスにマーケティングに、アイデアは必須である。
本書で、著者はこう語っている。この公式は、説明すればごく簡単。
実際に信用する人は、まず僅かしかない。
説明は簡単至極だが、実行するとなると最も困難な知能労働が必要であり、公式を手に入れても誰もが使いこなすというわけにはいかない。
だからこそ、この書かれているテーマに、継続してチャレンジしていくことで、自身の能力とスキル、そしてビジネスが進化していくことは間違いない。