ビジネスを展開するパターンとして、本業と本業以外の2つがあります。
本業の場合、同じモデルで画一的に展開していける代表が、多店舗展開や拠点展開を行う方法やフランチャイズ。
本業が、どのような業態か、ビジネスモデルであるかという違いがあり、付加価値量(生産量や供給量、サービス量)を増やすモデルもあります。
最近では、個人の副業を認める企業も増えたり、コロナ禍において複数の事業を立ちあげる、またはM&Aで展開するなどの選択肢が増えました。
ところで、ビジネス展開において重要なこと・・・。
後ろ向き発言ですので、言いにくいのですが、【撤退戦略】だと考えます。
例えば、小さいことで言えば、広告もそうです。
「これは、イケるかも」と考えて、たくさんの時間と費用をかけて準備しいざ、広告をスタート!・・・、しかし反応ナシ。
と、いうことは、ないようで、「あるある」です。
その際に、ダメな時の準備である、次の一手を用意しておくことは、当然ですし想定外の場合は、ゼロベースで再構築することになるのですが、右往左往して七転八倒の結果、突破口を見出した場合には、OKなのですが、そうでない場合も当然あります。
この時に大事なのが、【成否基準】です。
何を持って、成功として、次に進めるのか。
どうなったら、失敗と判断して、どのように撤退するのか。
よく言われることですが、10割バッターはいません。
打率4割も聞きませんので、名選手でも3割が落ち着く数字のようです。
このような数字とビジネスが、相関関係にあるとは思いませんが、インターネットで検索すると、新規事業の成功確率は、5%や10%の壁という文字が並んでいます。
シビアに考えると、失敗する確率の方が高いのですから、傷は浅い方がいいと言えます。
何も準備しておらずに、何の対策も講じずに、すぐに諦めることはないと思いますが、とらわれ過ぎると、痛手を負うことになります。
このようなことを書くと、新規事業はダメなのか?と思う方もいるかもしれないのですが、むしろ、逆です。
数多くチャレンジすることが、大事だと考えます。
そこから、成長する芽や突破口を見出すことで、ビジネスの展開が生まれます。
昔の話ですが、私も色々とチャレンジして、失敗してきました。
ファイナンシャルプランナー、ISO、需要予測・・・、自分の糧にはなりましたし、いい経験もさせていただきましたが、ビジネスには出来ませんでした。
ビジネスにならなかったのではなく、出来なかったとしたのは、力量不足がありますがそのビジネスに、向いていませんでした。だから、早々に退場したのです。
しかし、このようなこともやってみないと、わからなかったことです。
しかも、このチャレンジした当時は、本業で利益的に余裕があり、時間的にも投資できる期間でした。
もし、これが、「乗るか反るか」というような経営状態でのチャレンジだったとしたら、今考えても、ゾッとします。
現時点で、全国各地の中小企業や個人事業は、大変な時期です。
だからこそ、新規事業や業態転換を迫られると思います。
少しでも経営的に余裕がある状態で、出来れば精神的にも余裕がある状態が望ましく、冷静な判断を欠かないようにしていただきたいと思います。
クライアントさん方には、新しいことを準備するときに、最も時間をかけるのは「リサーチ」です。
そして、シミュレーションは、マストです。
その際には、撤退戦略までイメージしておくことで、スタート時の安心感が違います。
今後のビジネス展開、撤退戦略もアタマの隅に留めていただければと思います。