MANAGEMENT 基本と原則
「変化」のときこそ、「基本」を確認しなければならない。
本書は、あまりに有名なドラッカー教授の「マネジメント」エッセンシャル版からマーケティング・マネジメントについて様々な角度から考察してみる。
冒頭の言葉は、本書の帯に書かれており、正に、「今からの時代」に必要だと感じている。
転換期と言える時代の中、各企業、事業がビジネスを次なる展開と成長に向けて模索している真っ只中。
副題は、「課題・責任・実践」とある。
(TASKS,RESPONSIBILITIES、PRACTICES)
企業、事業の課題は何か。
責任とは、どう考えるべきか。
実践する上での基本と原則。
2001年の初版であり、既に20年前の書籍であるものの内容は、十分に現代に通用する。
(最初の著書は1973年、2005年に逝去)
当時、日本の読者に向けた巻頭言において、基本と原則に反するものは、例外なく時を経ず破綻するという事実があることを伝えており、基本と原則に固執することなく状況に応じて適用すべきで、破棄してはならないと説く。
経営全般を俯瞰して書かれた内容だけに、各分野の専門家から高い評価を受け、読み継がれる名著。
マーケティングも、マネジメントの支えなくしては機能出来ない上に、各分野の機能と役割を発揮する上でもマネジメントが必要となる。
さて、【マネジメント】とは何なのだろうか?
副題に対応するかのように、3章から構成されている本書は、課題:戦略、責任:使命、実践:方法と、区分されていると考えられる。
マネジメントという言葉を、インターネットで検索したところ、多くの回答がある。
今回は、マネジメントを、自己解釈により再定義し、「事業ルール」としてみる。
事業は、秩序と機能をルール(法律~自己基準)によって維持していくからである。
大企業、中小企業、個人事業、起業のどれも事業である。
そこには、規模や体制、資源に違いはあるものの「ルール」がなければ、事業体は、効率的に有効に機能しない。
序章に、マネジメントの3つの役割が記されているが、これを再定義したもので、列記する。
- 事業ルールは、特有の使命を持ち、目的を果たす
- 事業ルールは、働く人たちを生かす
- 事業ルールは、社会の問題について貢献する
これも、自己解釈ではあるが、特有の使命とは、事業による顧客の問題解決。
目的は、利益を創出すること。
そして、働く人を生かし、社会に貢献する。
そして、序章の最後には、「マネジメントは、起業家とならなければならない」とある。
つまり、事業ルールを以って、次の事業を生み出す必要があると解釈できる。
第1章は、あまりに有名な言葉で語られる。
企業の目的の定義は、一つしかない。
それは、顧客を創造することである。
次回から、この大きなテーマについて、本書から学び考察し、現代における「事業ルール」を再構築すべく進むこととする。