コトラーのマーケティング・コンセプト

競争優位

コトラーのマーケティング・コンセプト

 競争優位は、絶対的なものではなく、相対的なものである。

この当たり前のことを、伝えてくれている。

結論から言えば、優位性を維持する、強化することを怠ってはならないと、言われている。

競争相手や比較される商品・サービスがあるからこそ、優位性が明確になり、顧客から比較検討された上で、支持される。

優位性がなければ、比較検討されるという選択にも入れない。

しかも、差異が明確でなければ、顧客を惑わすこととなる。

書かれてはいないものの、優位性における注意すべき点は、1点のみ。

優位性として主張・訴求しても、市場が小さ過ぎる、存在しないのでは、それは優位性とは呼ばない。競合相手もおそらく存在しない。

優位性は、独自性とは異なる。

独自性が、市場を創造することは確かにあるが、それは優位性を包括しているからに他ならない。

あまりに当たり前のことだからこそ、確認しておくべき事項でもある。

例えば、わかりにくいサービスの代表である、コンサルティング。

該当業種、得意領域、得意分野がなければ、わからない。

マーケティング・・・広過ぎる。

●●業専門のコピーライティング・・・市場があるか?

と、優位性はビジネスに直結しなければ意味がない。

競争優位の源泉として、

  1. 卓越した品質
  2. スピード
  3. 安全性
  4. サービス
  5. デザイン
  6. 信頼性
  7. 低コスト
  8. 低価格

と並べた上で、複数の組み合わせが優位性をもたらすとしている。

単独の項目においての優位性は、維持することが難しい。

低価格競争の末路は、誰もが知る通り資本力の勝負となり、中小企業では、太刀打ちできるところではない。

この項目で、日本企業を褒めてくれている下りがある。

競争優位を重ねることで、日本企業が名人だとし、低価格を売り物にし、次に優れた製品特性、次は高品質、次は、効率の良さと次々に優位性を積み重ねていく、と。

内容や順番は、大企業に該当するものであるものの、中小企業も見習うべきことがある。

わかりやすい低価格で、市場参入。

優れた特性や技術が、更に優位性を強化する。

プラス、高品質であれば尚更であり、効率の良さが加わることで、利益を生み出せる。

商品・サービスの企画開発、販売促進・プロモーション、イベント等、それぞれの業務においても、優位性が重要なことは言うまでもない。

優位性は、築くことも維持することも重要であり、ひいては、ポジショニングに関わる。

市場内、商圏内、業界内のポジションが、市場獲得(シェア)やビジネスの展開に大きく影響を及ぼす。

自分の、自社の優位性・・・自分ではわからなくとも顧客や市場の声に、大きなヒントが隠されている。

企業は、優れた企業価値を提供し続ける限り、存続を許される。前のページ

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