コトラーのマーケティング・コンセプト
われわれは現在、顧客が主導権を握る顧客経済の時代に生きている。新しいボスは、顧客である。
と、いかに顧客中心にマーケティングを行うべきか説いている。
本書の中で、顧客について最も多く項目を設けていることが、(5項目)どれだけ重要であるかを物語っている。
ピータードラッカーの有名な言葉までを紹介。
「企業の目的は、顧客を創造することである」
「基本機能は、マーケティングとイノベーション」
顧客を創造するために、売り続けて、変わり続ける。
こうしないと、事業が継続できないと言っている。
ここで気づかなければならないのは、売上をつくるのではなく、顧客を創造するということ。
結果は、売上であり利益であることに違いないが、観点が全く違う。
本書内の顧客5項目を紹介すると
- 顧客ニーズ:市場は創造すべき
- 顧客志向:製品主導から顧客主導へ
- CRM:顧客から情報を得よ(カスマターリレーションシップマネジメント)
- 顧客:企業の成功は、顧客の成功にかかっている
- 顧客満足:顧客満足よりも、顧客を喜ばせよう
顧客を創造するには、どうしたらいいか。
- これまでと違う、新たな顧客を創造するか、(これまでと同じ商品・サービスで又は、新しい商品・サービスで)
- 今までの顧客から、新たな収益を得ることで新しい価値観の顧客を創造するか(新しい商品やサービスなどで)
自分的に超要約してしまえば、「同じことをやり続けず、常に新しいことに取り組むこと」が、顧客を創造することにつながることだと考える。
現在、顧客のパワーはますます強大だ。
SNSの影響力を考えた場合、吉と出るか凶と出るかによって結果は、天と地ほどの差が生じてしまう。
1人の顧客も、ないがしろにしてはならない恐怖。
1人の顧客を起点として、つながる世界。
どのような対策を講じるべきか。
顧客を選ぶのではなく、いい顧客から選ばれるようになることだと思う。
自社にとっての「いい顧客」を定義し、その「いい顧客」を創造するためには、何を決め、何を行い、どのように進めていくか。
これまでの、「売る」というマーケテイングから、「選ばれる」というマーケティングの時代。
顧客から支持され、期待され続けるのは、既にその顧客たちからは、立派な「ブランド」だ。
「中小企業のブランディング」が必要な時代とも言える。
顧客を向いていない企業は、1社もいないはず。
ところが、結果的には顧客を向いていない企業は多い。
その違いは・・・顧客を知る深度の違いかもしれない。
現在は、広く浅く顧客を知るよりも、深く狭くの時代。
先ずは、「いい顧客」と新たに知り合うことから始めてみてはどうだろう。
いい顧客は、あなたの今の顧客の中にいるはずだから。