コトラーのマーケティング・コンセプト
企業は、優れた企業価値を提供し続ける限り、存続を許される。
今回のテーマは、「企業」。
どのような企業が成功するかという内容。
成功するためには、市場と顧客を重視しなければならないと断言している。
市場を重視するとは・・・、顧客を重視するとは・・・。
「市場と顧客の変化に適応すること」だと考える。
市場と顧客の変化に気付けるか?
その変化に、どのように対応出来るか?
このことは、企業活動における永遠の課題。
そして、
企業の4つのタイプが紹介されている。
- 新しく事を起こす企業
- 事が起こったのを見て反応する企業
- 事が起こったのを見ても反応しない企業
- 事が起こったことに気付かない企業
この本を出版当時(2003年)時点で、
企業の平均寿命が20年未満といわれていても、誰も驚きはしないとして、企業寿命が短命になっていることを伝えている。
インターネットで検索したところ、日本国内企業の平均寿命は、2018年で23.9年。
製造業が長く、サービス業は短いと、業種でも異なる。
今年(2020年)のコロナ禍で、企業倒産や廃業が増加した業種もあることから、ますます短くなると予想される。
さて、企業寿命が短い理由は、ご存じの通り社会のスピードが早いということに尽きる。
技術革新による新しい商品やサービスが次々とリリースされる。
更に、消費者行動の変化も早い。
瞬く間にブームとなり、気づいた時には終焉を迎えている。
上記に書かれた4つのタイプの企業で、生き残る中小企業は2のタイプであることは、言うまでもない。
常日頃の情報収集も、マーケティング戦略もブランディングも、それを支えるマネジメントや組織体制も完璧ではないものの、整えながら走り続けている。
中小企業における、1のタイプは、一発逆転型。
うまくいくケースもあるが、そうではない場合も多い。
事を起こすとなると、資金や労力を注力せざるを得ないので中小企業には、かなりリスクが高い。
3と4のタイプは、じわじわと動けなくなるため気付いた時には、手遅れになることが多い。
企業の条件は、同業種でも大きく異なる。
企業活動の中心地が都市圏か、地方都市なのか。
業種が何なのか。
規模や業態など、環境や条件の違いも確かにあり、経営者の方針や、企業文化や組織体質という要因もある。
つまり、企業全体で、変化に対応していくことが必要だ。
これからの規制緩和・・・。
ピンチでもあり、チャンスもある。
だからこそ、変化に気付く企業であるべきだし、企業をサポートする側は、変化の兆しや対応について情報を届ける必要があり、それがこちら側の企業価値でもある。
企業を成功に導く要因として、
- 顧客を満足させることに集中すること
- マーケットリーダーになること
- 良き企業市民であり、良き職場であると知ってもらうこと
あとは、放っていてもうまくいく。
と、トム・シーベルという経営者が言っている。
顧客は、誰か。
どのような満足が、満足なのか。
市場や商圏のリーダーになるには、何が必要か。
良き企業市民として、どうあるべきか。
良き職場をつくるには、どうすべきか。
成功すること、継続することは、容易ではないことを改めて知る。
道程は遠く感じるものの、一歩一歩進みたい。