MANAGEMENT 基本と原則
マーケティングの目標設定の、基本中の基本は、集中の目標である。
更に、マーケティングの目標は複数あるとしている。
- 既存製品についての目標
- 既存製品の廃棄についての目標
- 既存市場における新製品についての目標
- 新市場についての目標
- 流通チャネルについての目標
- アフターサービスについての目標
- 信用供与についての目標
先ず、マーケティングの集中の目標とは何だろうか。
上記7項目の中で、最も集中すべきことを決断し、設定しなければならない。
しかも、一つを決めることで、他の項目と連動する。
既存製品についての目標は、最も一般的だと言える。
自社における既存の製品(商品・サービス)をどれだけ販売するか。
そのためには・・・流通チャネルを再構築する、例えば、オンライン化する。
アフターサービスで差別化する。
信用供与のために、ブランディングを行う。
ただし、既存製品のライフサイクルや競争環境が激しく、市場シェアも、独自化も、差別化を行ったとしても、成長が見込めないと判断される場合には、方向転換する他ない。
このマーケティングの目標を設定する上では、【リサーチ】が、極めて重要な位置づけであることは当然のことであるから書かれていないのであるが、中小企業にとっては、リサーチがスタートだと言える。
数々の名言を生むドラッカー教授であるが、あまりに有名な、【選択と集中】という概念。
これも、リサーチに基づくデータや事実がなければ容易に判断は出来ない。
近年、大企業が本業と言われる事業分野から、ほぼ撤退し、新たな事業分野で急成長を遂げるという躍進を見せるところがあるが、上記7項目に該当する。
選択と集中は、執着や呪縛とは異なる。
大企業であれ、中小企業であれ、自社製品(商品・サービス)の成長性や市場性、環境や状況を、冷静に判断することで、集中する項目を設定しているはずである。
しかし、販売不振や販路拡大や開拓に悩む企業が多い理由は、過去の成功体験かもしれないし、根拠のない期待かもしれない。
故に、【リサーチ】による論理的な判断が必要である。
中小企業の経営手法に、「一点突破」を掲げて大きな成果を上げてきた企業も多いが、突破の方法が多様化している現代、集中する項目を設定しても同時進行且つ多角的・多面的リサーチを行っていなければSNSはじめ、現代の媒体やスマホ等のデバイスに対応不可となる。
マーケティングは、シンプルな結果として現われる。
しかし、結果に至るプロセスは、戦略的である必要があり、複数のオペレーションで構成されている。
目標設定と同じく、結果に導くプロセス設計も同等に重要であることは間違いない。