コトラーのマーケティング・コンセプト
エジソン曰く、「蓄音機には価値がない」
IBM初代社長曰く、「コンピュータは、世界で5台ぐらいは売れると思う」
と、名経営者であっても、昔から将来予測は難しかったと言える。
「見るのは簡単、見通すのは困難」
と述べたのは、ベンジャミン・フランクリン。
経営上において、将来予測が出来るならば、こんなに強いことはない。
しかし、それはままならない。
既に決まっている法改正、行事、規制緩和が公開されていても、何が起こるかわからないのが、世の中。
社会動向、経済情勢を予測する人たちも、当てにはならない。
特に中小企業で、大きな動きや流れに左右される事業形態であれば、ウラから見れば、外的要因の影響を受けやすいということ。
つまり、不安定になりやすい。
昔は、業界組合や団体が政治と繋がりを持ったのは、いち早く制度改正や規制緩和の情報を得て、先駆者利益や事業防衛を行うという目的もあったかと思う。
20年以上前は、国内の景気対策は、住宅とクルマだった。国内産業が成長し、給与も上昇していたという背景もあった。
現在の景気対策は、金利のみ。
産業では、どうにもならないという状況だとも言える。
事業経営は性質上、環境適応していかなければならない。
時代のブーム、トレンドをいち早く掴み、時代の波に乗るという方法も確かにある。
将来予測どころか混乱の時代、どうすればいいのか?
成長産業と言える業種は、どれぐらいあるだろう。
衰退業種と言われながら、成長する企業もあるが、そのような業種は、ますます二極化が進んでいる。
本の中で、有名な事業戦略家の言葉が紹介されている。
「最も確実に将来を予測する方法は、将来をつくり出すことだ」
正に、中小企業に当てはまる言葉。
外的環境や要因に、場当たり的に対応して事業を継続していると、将来への取り組みが後手に回ってしまう。
そして、競合他社が進み始めた時には、既に追いつけない。
将来をつくり出す準備を行うことが、重要な時代。
それには、先ず「時間」。
そして、「スピード」。
自分もそうだが、時間がないこと、スピードが上がらないことは、どれだけでも言い訳が出来る。
先を行く事業家や経営者の共通項は、「全てに早い」。
早くやるにはどうするか、早く出来るにはどうやればいいか。
自社の時間や労力の対価として、業務委託などを活用し業務を軽減して、有効な時間を創り出す。
現代の将来予測は、将来構築のための準備と取り組みが決めると思われる。
何に投資し、何を削り、何を生み出すか。
ここでも、トライアル&エラー。
絶えないチャレンジが、将来を創り出す。